【正座のポーズ】足首の歪み、むくみを解消。正しいやり方とコツを知って美脚を手に入れよう

足首の歪み・むくみを整える「正座のポーズ」

「え、これもヨガのポーズ?」と驚かれる方も多い正座のポーズ。足首や足の甲がつらい、膝が痛い、しびれるから苦手…という声も聞きます。

しかも、正座のポーズは「足首のゆがみを整える」のに有効!正座は脚が太くなるんじゃ…と心配する方もいますが、ヨガで行うのは短時間ですし、膝下の使い方を意識して座ることで足首矯正の効果があります。適度な圧によってむくみを解消することもできます。正座のクセを改善して美脚を手に入れませんか。

別名は稲妻のポーズ(ヴァジュラーサナ)

本来は「稲妻のポーズ」と言いますが、日本では「正座のポーズ」の方が馴染み深いかもしれません。サンスクリット語では「ヴァジュラーサナ」と呼びます。

  • 稲妻:ヴァジュラー
  • ポーズ:アーサナ

正座のポーズ、4つの効果

足首の柔軟性アップ、歪みを整える

座りっぱなしや立ちっぱなし、ヒールをよく履くなど、足首を動かす機会が少なくて同じ姿勢でいると足首は硬くなります。また、足首は全身を支える重要な関節。硬くなり歪んでいると、膝痛や腰痛、下半身にも上半身にも様々な不具合が現れます。

正座のポーズは、自体重の適度な圧によって足首の柔軟性をアップし、整えるために有効です。

むくみ解消

足首の柔軟性を高めるだけでも、むくみを解消できます。正座のポーズでは適度な圧によって、硬くなった足首を無理なく開き、血流やリンパの流れを助けます。

骨盤をニュートラルにし、姿勢を正す

思い出してみてください。あぐらで座ると骨盤が後ろに倒れて、気が付くと背中が丸くなりやすいです。その場合、正座をすると骨盤が前傾も後傾もせずにニュートラルに立ちやすくなります。骨盤が立つと、自然に姿勢が正されて背骨が本来あるかたちに戻ります。

消化機能を高める

東洋医学の観点から、脚の前面には胃の経絡が通っています。正座のポーズにより、前もも~スネ~足の甲~人さし指が伸ばされると、胃の経絡を刺激して消化を促進するとされています。そう聞くと、「食事中は正座で食べなさい」という昔の話も理にかなっているかもしれませんね。

正座のポーズの理想的なやり方

  1. 足の甲を床にむけて膝立ちになり、膝の間に握りこぶし1つ分ほどの間隔を開けて座ります。
  2. 両方のかかとに左右均等に体重を乗せます。
  3. 骨盤を立てて、自然な背骨のカーブ(腰は手のひら一枚分のくぼみ)を作りながら頭頂を高くします。
  4. 顎をひいて、手のひらは下にむけて太ももの上に置く。視線はロウソクの灯りを見るように一点をぼんやりと見つめます。
  5. 自然な呼吸を繰り返します。

フォーカスは足首。内観とポーズのコツ

ポーズを取った後は、内観(=自分自身の身体や呼吸、入ってくる刺激など感覚を観察すること)を行ってみましょう。焦る必要もやるぞ!と強く意気込む必要もありません。力を抜いたまんまでOK。

まずは、足首の左右差やつま先の向き、スネの伸び感を感じてみましょう。左右に違いがあるのかないのか、体重や重心の位置はどうか、スネの長さや足首の位置はどうかなど気付きが生まれます。その気付きをひとつずつ対処してクリアにしていくことで、膝下や足首の歪みが整ってくるでしょう。

さあ、内観の仕方が分かったところで、正座のポーズで「足首の歪みをセルフで整えるコツ」をお伝えしますね。

  1. まずは、座骨がズシーッと沈んでいくイメージをしましょう。グラウディング(座骨から地に根っこを生やしていくような感覚)を意識して行います。
  2. 次は足首にフォーカス。膝下・すねからスラーッと長くなるイメージで親指側を意識します。親指から土踏まず、足首の内くるぶし部分とすねの内側あたりが長く広く伸びる感覚です。
  3. 最後は、やわらかなスペースができた足首からつま先へと息を送り込むイメージでゆっくりと深い呼吸を繰り返します。足首にフォーカスして柔軟性を高め、さらに呼吸を丁寧に行うことで、むくみもかなり解消できますよ。

足首が痛い、正座がつらい時の対処法

足首や足の甲が硬くてつらい場合は、ブランケットやマットを丸めて足の甲のカーブのところに入れると痛みが緩和します。

もしくは、ブロックを両足の間に入れて座るとラクになります。骨盤が後ろに傾いてしまう人や膝がつらい人は試してみてくださいね。

「すねの筋膜リリース」をポーズ前に行うのもおすすめ。上の写真のように、フォームローラーの上にスネの外側が当たるように足を乗せます。膝下を3等分に分けて、上から順番に1ヶ所ずつ、まずは動かさずに30秒間、圧迫リリース。その後30秒間は小刻みにコロコロと動かします。これも3ヶ所で行います(計3分)。

四つん這いになってフォームローラーの上に乗って行っても構いませんが、手首が痛い方やスネの骨にあたって痛かったり疲れたりする場合は、上記のやり方で膝下の筋膜リリースができますの安心してくださいね。足首の動きが良くなり、正座のポーズがやりやすくなりますよ。

禁忌・注意点

足首や膝を痛めている場合は、痛みがなくなるまでは控えましょう。疾患や故障などトラブルがある場合は、まずはお医者さんに相談するのがベターです。あぐらやスカアーサナなど膝や足首に負担がない座り方があるので、それを行いましょう。

正座のポーズのバリエーション3選

【クビレ・猫背改善】側屈

  1. 正座の状態で骨盤を立て、背骨を上下に伸ばす。
  2. 両手で肘をキャッチし、息を吸いながら頭上へあげる。脇の下から二の腕はよく伸びるのを感じましょう。
  3. 息を吐きながら横へ倒れる。その際、背骨は弧を描くイメージで尾骨と頭頂を長く保つと、ウエストと腰周りがしっかり伸びます。
  4. 5~8呼吸したら、反対側も同様に行います。

【腰痛・ストレス&疲労回復】チャイルドポーズ

  1. 正座の状態で、両手を前の床につきます。
  2. 吐く息で、骨盤から上半身を前に倒しておでこを床につけ、両手は前に滑らせます。
  3. 温泉に浸かった瞬間をイメージしながら、息をたっぷりと吐きます。首や肩、背中の力が抜けやすくなるのを感じましょう。
  4. 身体の重さに身を任せるようにリラックス。

※首や肩周りの緊張が強い場合は、おでこの下に手の甲を入れたり、両腕を脚の横に伸ばしたりしてもOKです。

【猫背・体幹強化】ラクダのポーズ

正座のポーズからお尻を持ち上げる、やや強度の高いバリエーションポーズです。

  1. 両膝を肩幅に開いて膝立ちになり、両手を腰骨にあてます。
  2. 息を吸って胸を開き、鼠径部を少し前に押し出して、鼠径部からお腹・胸・のどと縦に長く伸ばすイメージで後方に反っていきます。
  3. 呼吸と姿勢を維持しながら、可能ならば右手で右のかかと、左手で左のかかとを掴みます。
  4. 胸を天井へ向けるように15秒ほどキープ。
  5. 片手ずつ腰に戻し、ゆっくりと身体を元の位置に戻して正座になります。
  6. 呼吸が整うのを待ち、最後、チャイルドポーズで腰をストレッチしてもOK。

ヨガで寸胴なお腹、腰肉とおさらばしよう

いかがでしたか。正座で座る稲妻のポーズ(ヴァジュラーサナ)は、私たちにとって当たり前の座り方ですが、膝下やつま先の向きなどを意識することで足首の歪みを整えることができるのです。スカートから見える膝下のラインをスラッと美しくすることも夢じゃないかも!?

普段の生活ではイスに座ることが多いと思いますが、マットの上に座るときはヨガとしての正座「稲妻のポーズ(ヴァジュラーサナ)」を意識してみてくださいね。

一人では意識するのが難しくて続かない場合は、ヨガが習慣になると人気のclassmall(クラスモール)を取り入れてみませんか。「自宅でもヨガのポーズが深められる」「運動が苦手でも、いろんなレッスンと先生がいて楽しい。続けられる」と好評です。画面越しで先生の言葉とポーズを確認できるので、おうちヨガでもポーズが上達し、ヨガの効果を深めることができますよ。

ぜひおうちヨガを習慣にしてみませんか?

classmall(クラスモール) オンライン習い事マーケット


投稿者: 大宅菜穂

股関節の不具合と反り腰による体型コンプレックスから、ゆがみを作らない「姿勢」「身体の使い方」の研究に目覚めたカラダオタク。 体を動かす楽しさ、動かせるようになる嬉しさに魅了され、編集者一筋の人生に終止符! RYT200のほか、骨盤調整や筋膜リリースヨガなどの資格を取得。現在はヨガ指導者&フリーライターとして活動中。 『頑張りすぎる身体と心をゆるめるために』。ヨガとコトバで伝えています。