ヨガで自己研鑽。自分とは何かを考えさせてくれるヨガの哲学

スッキリ感、充実感につながるヨガの哲学

ヨガのポーズにも慣れてきて、呼吸法や瞑想を続けていると、心の在り方が変わってきたり、物事に集中しやすくなった経験はありませんか。レッスンを終えたあとのスッキリ感や感情の落ち着き、そして、喜びもあると思います。ストレッチはその時の気持ちよさで終わってしまいますが、ヨガは練習した後にも影響します。それは体を整えて心を平和にする教えがあるからです。

ヨガは自分の本質を見いだす自己じこ研鑽けんさんがあります。ヨガの哲学で、不安や嫉妬、執着心など、心の中に起きる自分の嫌な部分を手放し、本来の自分に戻って、何のために生きているのか、自分にとって喜びとは何かを学習していきます。

ヨガ哲学の初歩的な教え「ヤマ」「ニヤマ」

ヨガ哲学を学び始めると出てくる言葉、ヤマ、ニヤマ。ヨガを知らなくても、日本人にとってなじみ深い道徳的なことを説いています。学校や親から言われてきたことが多いですね。ヤマは禁戒でやってはいけない事柄のこと。周りの人や物事との関係性について慎むべきことを伝えています。それに対して、ニヤマは歓戒で自分自身に対して行うべきこと。心の安定に役立つことを述べていています。

この教えは、書いてあることをストイックにすることではありません。立ち止まってじっくり考えることが大切とされています。教えに疑問を抱くことで、理解を深めていくことができるからです。

そのうえで自分の生活の中に取り入れていく。自分のペースで少しずつ学びながらしていきます。ヤマ、ニヤマの教えでどれか一つでもできるようになれば、常に自分の心が浄化され、どんな状況でも平穏でいられると言われています。

ヤマ|してはいけない5つの教え

アヒンサー|非暴力

肉体に対してだけでなく、人への言葉の暴力、他人に対してイラっとする感情、物事を乱雑に扱うなどは良くないとされています。アヒンサーは、物事に対し痛みを引き起こさないことです。他の4つの教えにも関わりをもつアヒンサー。

『生きとし生けるもののすべてが、自分と同様に生きる権利を有する』というヨガの信念にも通じるところがあります。

サティア|真実・正直

うそや他人の悪口、だますことは当然良しとされていません。それに加えて、良かれと思い本心と違うことを口にする、自分に対してのうそも同様です。伝え方を変えることでうそを言わなくても済むし、他人を傷つけることもなくなる。正直でいると心が浄化されると言われています。

アスティヤ|不盗

他人の物に限らず、共有している時間、他人の考えを悪用しないことも含まれます。人を待たせたり、長居してしまうことも気を付けたいところです。人と時間を共有するときは、自分が快く時間を空けられるか、で判断するとわかりやすいです。このほかにも、自分の所有するものを他人に使わせないのも不盗。あり余るのにお裾分けしない、譲らないのは控えるべきとされ、分かち合う精神はヨガの世界でも尊重されています。

ブラフマチャリヤ|禁欲

もともとの意味は、独身生活、宗教的学習、自制のことを意味していますが、それに限ったことではありません。無駄なエネルギーを使わない、そして規律ある生活を送ることです。自分の喜びのために相手を利用しない。適度な人間関係を作る。節度な生活はヨガでも重要視されています。

アパリグラハ|不貧

集める、ためることにとらわれすぎないことです。必要以上に執着して、むしばむことはやめましょうと言っています。自分にとって必要なものとは何か。そして、自分が何のために生きているのかを知ることができる、という教えです。

また、贈与によって欲が生まれ、心のバランスが乱れるのは本末転倒とも言われています。

ニヤマ|すべきこと5つの教え

シャウチャ|洗浄

体を洗うことで体を清潔にし、ヨガのポーズで内面の不調を整え老廃物を促し排泄する。そして、呼吸法で息を整えると心に安らぎが訪れると言われています。身の回りをきれいにすることもシャウチャの一つです。普段の生活で体の毒素や不純物がたまり、部屋の中も片付いていないと、思考も偏りがちになり、モヤモヤとした気分になりますね。

シャウチャを追求していくと自分の容姿に興味がなくなり、自分の本質とは何かを学ぶようになると言われています。

サントーシャ|知足

今、自分が持っているものを知ることで、喜びを得ることが出来るとされています。与えられたものを謙虚に受けつつ、あるものを肯定的な視点で受け入れる。そうすれば、何も不足していると感じることはなく、いつも満足している状態でいられる。また、満足していることに感謝することで、向上心が芽生えることもサントーシャの教えです。

タパス|苦行

もともとの語源は燃やす、焼くことです。鋼鉱物を火の中に投じ、不純物を燃やして純度を上げるように、苦痛に耐えてつらいものを克服することで、心を浄化させていると言われています。自分の決めたことを貫く意志の強さを持つこと。そして、困難なことも乗り切る。ヨガが癒しより修業である面をもつところでもあります。

スヴァディアーヤ|読誦どくじゅ

スヴァは自身、アディヤーヤは学習を意味します。学ぶ姿勢は自分の知識を深め、さらに研究することで自分の本質も高める。学びに終わりがないように、いろんなことを知り、正しい知識を身につけ、そこから得た理解や気づきを大切にしましょう。

そして、学びに謙虚でありつつ、貪欲でありつづけることを説いています。

イーシュヴァラ・プラニダーナ|神への完全な帰衣

自分の行動と意志を神にささげ、ゆだねることです。イーシュヴァラは神、プラニダーナは祈り、祈念を意味します。至高の存在に身をゆだね、利己的考えを捨てて献身的に物事に向き合いましょう、と言っています。自分の身に起こったことは神様から授かったもの。だから、良くも悪くも受け入れましょうと伝えています。そして、ヨガの世界では、神は自分の中、全ての物、事柄にもあるとされています。物事を丁寧に扱う気持ちも大切と説いています。

ヤマ・ニヤマ以外にもヨガの教えはまだあります

ヨガの歴史は古く、紀元前3000年前からあると言われています。その中でいろんな経典があり、学ぶべきものがあります。ヨガ哲学をさらに深めたいと思ったら、これらの書物に関連する本に触れてみてはいかがでしょうか。何度も読み返して自分の理解を深め、違う本を手に取り、価値観の違いを感じ視野を広げてください。

ヴェーダ

ヨガの大元ともいえる最古の教典。人生における四つの目的や真理が記述されています。その中のウパニシャッドは、自分の真実について説いた哲学書です。

バガヴァット・ギータ

2大叙事詩の一つ、マハーバーラタの中の一部。聖バガヴァットの化身、クリシュナが戦乱の中で生きる王子アルジュナに人間があるべき姿や生き方を説いています。

ヨーガ・スートラ

パタンジャリが記したヨガのまとめ。心の仕組みを詳しく解説し、ヨガの実践を段階的に説いた書物。ヤマ、二ヤマもこの聖典にかかれた八支則の実践の一つです。瞑想を主体としたラージャヨガが基になったものと言われています。

ハタ・ヨーガ・プラディーピカ

ハタヨガの重要な教典。行者スヴァートマーラーマによって16~17世紀に書かれたもの。ハタヨガの根本が書かれている教典です。

他にも、ヨガの世界に関わる聖典や書物はあります。これらに触れていくうちに、知る機会がきっと訪れます。ヨガは宗教的なものがあるからと言われる哲学ですが、日常生活にも応用がきくものばかり。その言葉の意味を深堀りしていくと、なるほど!と感じることがたくさんです。

自己研鑽したことをレッスンに生かす

得た知識をマットの上で感じることもできます。ポーズを取りながら難しさを感じるのはなぜなのか、気持ちよさで不安な心が晴れるのはなぜかがわかってきます。

classmall なら、自分の落ち着けるところで受けられるのはいいところ。何か魅かれるレッスンがあったら迷わず参加しましょう。インストラクターさんとのいい出会いがあるとうれしいですね。

ヨガは誰でも受け入れてくれるのが最大の魅力。少しずつヨガの世界に触れて、自分らしい生き方を見つけてください。

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投稿者: さぼやま ともみ

ヨガ歴15年以上のインストラクター。週末のホットヨガから始まり段々とヨガの魅力にハマる。ダイエット成功後にヨガでケガをすることが増え、悩んでいた時にYoggy InstituteでRYT200を取得。その後認定インストラクターへ。ケガでヨガを諦める人を救いたい! そんな気持ちから少人数レッスンやSNSでケガをしないヨガの体つくりを広める活動をしています。